証拠方法とは

答弁書の本体は「被告の主張」までです。

「証拠方法」とは、要は証拠です。被告の主張を裏付ける文書などです。被告が証拠を提出する場合だけ、書く項目です。

ここでは、この「証拠」について説明します。

甲号証、乙号証

訴状といっしょに、甲1号証○○、甲2号証○○、、、などと書かれている文書が同封されていた場合は、それが原告が提出する証拠です。「甲」とは原告が出す証拠、「乙」とは被告が出す証拠に付ける符号です。

ですからあなたが出す証拠は乙号証になります。

提出するのは写し(コピー)

証拠として裁判所に提出する書類は、コピーを取って、そのコピーの右上(ファイルに閉じると仮定したときの位置)のあたりに、赤字で「乙第1号証」などと手書きします。証拠の現物に書く必要はありませんので注意してください。

このコピーは、裁判所の分、原告の分、それから自分の控えに3部とっておきます。原告が2人いるときは4部です。要するに原告の人数分+2部ですね。

正本、副本

裁判所に提出する証拠は「正本」、原告に提出する証拠は「副本」です。これをコピーの左上のあたりに書き入れれば万全です。これは証拠のみならず、答弁書や準備書面でも同じです。

証拠調べは現物

証拠の現物は、裁判がある日(=期日)に、裁判所に持参します。裁判所が手にとって取り調べる証拠はあくまでもこの現物です。

そして、この現物が何かの書類の原本なのか、それともその写し(コピー)なのかを、「証拠方法」の項で明らかにします。

例えば、契約書を証拠として提出したいものの、手元には契約書のコピーしかないという場合は、このコピーを裁判所に持っていって取り調べてもらうしかありません。その場合、証拠方法のところには「写し」と記載します。そして、その場合、その写しの写し(コピー)をとって、裁判所と原告にそれぞれ「正本」「副本」として提出する、ということになります。ややこしいですね。

物証がないとき

書面などの物証があれば証拠としては強力なのですが、そうでないときもあきらめてはいけません。

例えば、「陳述書(ちんじゅつしょ)」というものを証拠として出すことができます。陳述書の作成者はあなたでもいいですし、あなた以外の関係者でもいいです。

陳述書とは、要は作文です。時系列にですます調でまとめていきます。タイトルは陳述書、作成日、作成者、印、宛先(裁判所担当部)があればあとは自由に書いて構いません。答弁書の被告の主張以上に長々書いてかまいません。

あなたの裁判にあなた自身の陳述書を証拠として出しても意味がないような気がするかもしれませんが、リアリティのある生々しい陳述書はそれなりの証拠としての力を持ちます。体験者にしかかけないようなことを書くように努めてください。

証拠はできるだけ引用する

また、答弁書や準備書面で被告の主張を書くときは、証拠の裏づけがあるものは、逐一引用します。例えばこうです。

被告は、原告に、○月○日、Aという機械を売った(乙1号証)。

「(乙1号証)」という部分が証拠の引用です。この場合、乙1号証として売買契約書等を提出していること(同時提出でも可)が前提となります。

証拠はいつ出す?

証拠の提出は、早い方がいいです。

後出しじゃんけん的、隠しだま的に出してもそう上手くいくものではありません。うまくいく確信があれば別ですが。

記載例-証拠方法

記載例は次のとおりです。タイトルの「証拠方法」は文字間にスペースを入れ、中央に配置(中央ぞろえ)にするのが普通です。

     証 拠 方 法

乙第1号証  売買契約書 写し

乙第2号証  陳述書(作成者被告) 原本