請求の趣旨とは

請求の趣旨は、訴状を見れば「第1 請求の趣旨」という見出し付きで書いてあります。例えば金銭の支払いを請求されている場合は、「被告は、原告に対し、○○万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払い済みに至るまで年5%の割合による金員を支払え」などと書かれています。

この例のように、請求の趣旨には、原告が、裁判所にどういう判決を出してもらうために訴えたのかが、言い換えれば原告が訴訟によって実現したいことの内容が、書かれています。

請求の趣旨に対する答弁

この請求の趣旨に対して、被告は、答弁書において、自らの態度を明らかにします。

すんなり認める場合は別として、普通は次のように書きます。

原告の請求を棄却する。

これは、「原告の請求を棄却する」、という判決を裁判所に求める、ということです。「との判決を求める。」まで省略せずに書いてもどちらでもよいです。

あまり難しく考えずに、これはお約束の書き方だと思ってください。

自分の認識や考えではそもそも原告に請求される覚えも理由もないという場合はもちろん、請求額がおかしい、今払えといわれるのはおかしい、一括で払えといわれるのはおかしい、払いたくても一括では払えないなど、とにかく何らかの意味で請求の趣旨に書いてあることに100%は従えないときは、すべてこの書き方で足ります。

原告が複数いる場合は、原告に「ら」を付け足して「原告らの請求をいずれも棄却する。」と書きます。

1人の原告に複数の請求をされているとき、例えば建物の明渡しと金銭の支払いを求められている場合は、請求の趣旨も2本になりますが、この場合は「いずれも」を付け足して、「原告の請求をいずれも棄却する。」と書きます。

訴訟費用について

これもお約束の書き方があります。

訴訟費用は原告の負担とする。

と書きます。

原告が複数いるときは、原告に「ら」を付け足して

訴訟費用は原告らの負担とする。

と書きます。

請求の趣旨に対する答弁は悩むところではない

答弁書の本体中の本体は、「請求の原因に対する認否」及び「被告の主張」であり、答弁書の作成にあたってはこれらに時間を割くべきです。

逆に、「請求の趣旨に対する答弁」のところで悩んでいてはいけません。

原告の請求を認め、支払い方法だけ分割払いにしてもらうように相談したい、というような場合でも、請求の趣旨に対する答弁は「原告の請求を棄却する」でOKです。ちょっと表現がきつすぎないか、などと悩む必要はまったくありません。この書き方はお約束だと思ってください。

書式

答弁書の、被告の電話番号、FAX番号の次の行に、左揃えで次のように書きます。

第1 請求の趣旨に対する答弁

 1 原告の請求を棄却する。

 2 訴訟費用は原告の負担とする。

因みに、答弁書に限らず、裁判所に提出する文書では、一番大きな項目に「第」を付けます。その次がただの数字です。また、項目が小さくなるにしたがって段落の左端が1文字ずつ右に来ます。次に例を示します。

第1 ○○について

 1 △△について

 (1)□□について

   ア ●●○について

   (ア)▲▲について

といっても、項目立てされていることがわかれば書き方はどうでもいいと思います。少なくとも悩むようなことではないです。